舞台の裏側で感じた“リアル”な業界の現実

2024年10月17日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/6135092

ある程度は喧嘩を売っていかないと面白くない | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/6135092

 
 

隠岐諸島の港で若い俳優さんに声をかけられました

 
今日は学びがある内容ではなくて、僕のものすごく個人的な(決意表明みたいな)内容になっちゃうのですが、それでもよければお付き合いください。
 
先日、島根県の隠岐諸島(海士町)に行ってきました。
 
鳥取の米子空港で降りて、タクシーで港まで行って、港からフェリーで2~3時間という…ほぼ海外です。
 
本当に素敵な島だったので、是非、皆さんも一度行ってみて欲しいのですが…それはさておき、帰りに港でフェリーを待っていたら女性から声をかけられたんです。
 
その方は舞台俳優さんで、地元が隠岐で、今のお住まいは東京かな? …そこまではちょっと分からないですが、とにかく都会と島を結構頻繁に行き来されているらしく、「すごいフットワークだなぁ」と感心していたら、突然、「BackStory観てます!」と言われたんです。
 
BackStory』というのは来年の夏に上演するファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』に向けて僕らが仕掛けている密着ドキュメンタリー番組(@YouTube)です。

コチラ↓

 
こんな場所で『BackStory』という言葉を聞けるとは思ってもみなかったので、彼女との会話は鮮明に覚えているのですが、子供の頃からお芝居のお仕事をされていて、ミュージカル俳優として食っていくことの厳しさ
をよくよく知っている方で、そういう方が『BackStory』を観てくださっている、と。
 
あんなに穏やかな時間が流れている島だったのに一気に現実に引き戻されて、「彼女が見たBackStoryの過去回は確かなものだったのか?」「嘘は通用しないぞ」と背筋が伸びました。
 
 

そもそも僕らは誰の為にやってるんだっけ?

 
どうしてこういう話をしているかというと、『BackStory』で撮影した素材の中には、「結構、踏み込みこんだ話をしちゃってるなぁ」というのがありまして、当然、誰かが傷ついてしまうような(あるいは出演者がコメント欄で公開処刑されてしまうような)内容はカットさせてもらっています。
 
ただ、「これまで業界全体でオブラートに包んでいたこと」とか、あと僕の話をさせていただくと…テメエは何の行動も起こさず、新しい時代の選択肢を調べもせずに叩くことしかしない頭が凝り固まっている業界のオッサンどもに対する「お前ら、なんなんだよ!いいかげんにしろよ!」という憤りとか、そういった体重が乗ったパンチが撮影した素材の中には結構ありまして……「これを言うと怒られるし、またイジメられちゃうなぁ」というような部分を使うか使わないか、という判断を毎回迫られるんです。
 
でも、島根県の離島で声をかけてくださった若い俳優さんの話を聞いていると、「そもそも僕らは誰の為にやってるんだっけ?」という自問自答がやってきて、もちろん一番は「自分の為」です。
 
ただ、その次にあるのは「挑戦する人達の為」であり、「次の時代を作る人達の為」なのです。
 
彼らが夢を見れるような業界を本気で作りにいかないと、僕らがココに費やした時間や覚悟が全て日銭稼ぎのソレで終わってしまう。
 
人生の限りある時間をそんな使い方はしたくなくて、それならば、『BackStory』を業界の先輩方に向けての宣戦布告という位置付けにして、想いを全て晒け出して、「僕らはこんな感じで戦ってますけど、そちらはどうですか?」と叩きつけようと思いました。
 
 

明日20時放送の『BackStory』是非観てください

 
今週放送(明日20時です!)の『BackStory』が、製作総指揮としての西野亮廣にカメラを向けている回なので、問題提起だらけで、放送後は多分業界内で結構物議を醸すと思うんです。
 
それこそ、どこぞの劇団の人達が「昨日のアレ、見た?」「アイツ、調子に乗ってるよな」みたいな話を肴に酒を飲んだりすると思うんです。
 
でも、そういう人達の為にやっているわけじゃないし、そういう人達からチクチク刺されようが関係ないと思いまして、今日は、そんな決意表明です。
 
明日の『BackStory』是非観てください。
 
業界の誰かが確実に怒る、かなりヒリヒリした内容になっております。
 
引き続き戦います。
 
応援よろしくお願いします。
 
 

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