株式会社CHIMNEY TOWNと株式会社幻冬舎で『パートナーシップ契約』を締結
(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/1142174
クリエイターは「より良いポートフォリオ」を作りたがる。 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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クリエイターの本音と予算の話を、包み隠さずお話します
CHIMNEY TOWNは定期的に学生インターンをとっているのですが、ときどき彼らに「ここは、こうするんだよ」と僕が直接指導することがありまして…今日の放送は、昨夜ウチの学生インターンに伝えたことを共有させていただきたいと思います。
「プロデューサー」的な立場にいたり、また、そのアシスタントとして入っていたり、あるいは、何かしらの形で予算を管理する立場にあったり、もっと身近なところでいうと「相見積もり」をとる立場にある人の参考になるかもしれない、クリエイターの本音と予算の話です。
ハッキリとイメージしていただくために、全て、包み隠さずお話します。
昨夜はCHIMNEY TOWNがサポートさせていただく『西村広文オンラインピアノコンサート』の予算を、プロとしてちゃんと見なさい…という話を後輩達にしました。
今年1月におこった『令和6年能登半島地震』でピアニストの西村さんとその御家族やご友人が被災されました。
その間、西村さんは全ての音楽活動をストップされて、被災地に残って、御家族の方や、そのまわりの皆様のフォローにあたられたわけですが、それを続けるには当然『生活費』が必要になってくるわけで…ですが、僕らが「生活費を出しますよ」と言ったところで西村さんは受け取らない。
というわけで、「じゃあ、僕らがオンラインコンサートを主催しますので、西村さんは普通にピアニストとして、チケットを売って、そこでピアニストとして稼いでください」と…まぁ、言ってしまったら、仕事のオファーを出したんです。
#被災者を働かせるヤツ
そこで、「『令和6年能登半島地震』で被災したピアニストのミニコンサートを開催したい」というクラウドファンディングを立ち上げまして、リターン(返礼品)は全てオンラインコンサートの視聴権(参加券)にしてみました。
そうして、2,865名の方がオンラインコンサートのチケットを購入してくださり『343万8,000円』のご支援が集まりました。
#たくさんのご支援本当にありがとうございます
ピクチャーブックの手数料は15%ですから、手元に残るお金は290万円ぐらい。
そのお金の中から、オンラインコンサートを開催して、なるべく多くの利益を西村さんにお渡しするのが今回のプロジェクトの目的です。
当初は、川西にある僕の変な自宅にキーボートを持ち込んで、そこからオンラインピアノコンサートをお届けしようと思っていました。
それだと、どれだけお金がかかったとしても、せいぜい15万円程度なので、275万円ぐらいを西村さんにお渡しできるかなぁと思い、ここで後輩にバトンタッチ。
そこから「せっかくなら、西村さんの地元でやりたい」という話になったみたいで(それは意味が分かる)、「どのみち地元でやるなら、地元の方も招待したい」となったみたいで…「となると、配信スタッフと西村さんが被災地に行って帰ってくるまでの交通費が加算されて、ついで、会場代&雑費も加算されるので、下手すりゃ、残るお金が200万円ぐらいになっちゃうかもなぁ」と思って話を聞いていたところ、一昨日、スタッフの方から「現状、赤字になります」と連絡があり、椅子から崩れ落ちました。
「オンライン配信に290万円以上かかります」というわけです。
ちなみに、僕が年一でやっている8,000人~1万人のオンライン勉強会にかかっている費用は編集込みで4~5万円ぐらいです。
固定カメラに向かって僕が一人で喋るだけなので。
それはまぁ極端な例だとしても、「どこに、そんな予算がかかるのよ」という話で、ここからが今日の本題です。
お金を管理する立場にある人は耳の穴をかっぽじって、よくよく聞いておいてください。
クリエイターが言う「いいものを作りましょう!」という言葉の意味
まず、会社員と違って、フリーランス(個人事業主)のクリエイターは、仕事の成果が、自分を売り込む材料(宣伝材料)になります。
この際(ここがポイント!)、彼は、この宣伝材料を作るのに「いくらかかったか?」は語りません。
「クライアントから、これだけの予算をもらって、これを作りました」とは出さずに、「私はこれを作りました」しか表に出しません。
彼らのHPを見てください。
これが僕を含むクリエイターのやり口です。
よりよいポートフォリオができた方が、次の仕事に繋がる。
そして、よりよいポートフォリオを作るのにかかるお金はクライアントに負担させて、そして、それは公表しなくていいの。
こうなってくると、多くのクリエイターは、なるべく多くの予算をクライアントから引っ張ってきて、自分のポートフォリオの充実を図ろうとします。
クリエイターが言う「いいものを作りましょう!」という言葉は、そういう意味での言葉でもあるんです。
「クリエイターのポートフォリオを作るために、たくさんの人が傷つく未来」は迎えちゃいけない
だけど、仕事を発注する側は忘れちゃいけない。
その仕事の目的は「クリエイターのポートフォリオを作ることでは無い」ということを。
今回のプロジェクトも「クリエイターのポートフォリオを作ること」が目的ではなくて、「被災された方を支援すること」が目的です。
エンタメなんて、お金をかけて良いものを作ろうと思ったら、いくらでもお金がかかっちゃうんです。
普通にやれば2~3万円でできるオンライン配信に、1億円かけることだってできます。
「いろんな角度からの絵があった方が視聴者の満足度は上がるので、カメラは10台にしましょう。となると、10台分の機材代と、カメラマン10人とカメラアシスタント5人分のギャラと交通費、そして10台のカメラのスイッチングをするスタッフのギャラと交通費、あとは、ディレクターも必要なので、ディレクターのギャラと交通費。そして、10台のカメラで撮った映像を編集するのには、少し時間がかかるので、その分の編集代も…」となれば、まぁ、これだけで400万円は飛びます。
なので、「クオリティーを守ったまま、それをどう切るか?」というのがプロの仕事です。
クリエイターに好かれるプロデューサーになろうと思ったら簡単なんです。
「面白いですね。やっちゃいましょう」と言えばいいだけなんで。
それは小学生でもできる。
ただ、その先に待っているのは、「クリエイターのポートフォリオを作るために、たくさんの人が傷つく未来」で、そんな未来は迎えちゃいけない。
是非、クリエイターの下心をよく知った上で、プロジェクトをハンドリングしてみてください。
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CHIMNEYTOWNのホームページを、
スマホのホーム画面(待受画面)に追加する方法
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★iPhoneの場合
→画面下にある変なマークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!
★Androidの場合
→画面右上にある「三つの点」マークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!
【注意】
LINEアプリ(たぶんFacebookアプリも)でホームページを開いてしまうと『ホーム画面に追加する』が出ないので、その場合は、Google Chromeを立ち上げて、『https://chimney.town/』を入力して、そこから、★の手順でチャレンジしてみてねー!
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