ブロードウェイってどんなところ? ~日本人が知らない戦い~

2024年04月26日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/1230527

ブロードウェイってどんなところ? ~日本人が知らないヤバめの戦い~ | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/1230527

 
 

「誰をチームに招くか?」がメチャクチャ大事

 
今日は「今、こんなことをやってますよー」というような近況報告をさせていただきます。 
 
お時間あればお付き合いください。
 
僕は今、ミュージカル『えんとつ町のプペル』の顔合わせやミーティングと、そしてコマ撮り短編映画『ボトルジョージ』のインタビュー取材でニューヨークにいます。

 
昨日朝から夜までビッチリとミュージカル『えんとつ町のプペル』の「顔合わせ」が入っていました。
 
「『顔合わせ』って何よ?具体的にどんなのよ?」という疑問をお待ちの方もいらっしゃると思うので、ご説明させていただくと、こっちのスケジュール表には『Director Interview』とありましたが、要するにミュージカル『えんとつ町のプペル』の演出家(ディレクター)候補の方の最終面接みたいなもんです。
 
僕との「共同演出(Co Director)」となるのか、最終的なフォーメーションをどうするかはまだ決まっていませんが、とにもかくにも、ここから運命を共にする人ですから、フィーリングが合わないと話にならない…ということで、お一人1時間ずつジックリとお話しさせていただくんです。
 
「ブロードウェイでミュージカルをやるぞ!」と言うのは簡単ですが、「じゃあ、それを誰と一緒に実現するのよ?」という問題はあって、ここでスタッフの座組を失敗してしまうと、すべてがパーになっちゃうんです。
 
そして、これがまた難しいところで、「実力があればいいのか?」と言うと、そんな単純な話じゃなくて、当たり前だけれど、コッチのキャストやスタッフとコミュニケーションをとれなきゃいけないし、あと、これが本当に生々しい話なのですが、「スタッフのネームバリューこそが新作の信用」みたいなところがあって、「誰をチームに招くか?」でブロードウェイの投資家や劇場オーナーの集まりが大きく変わってくるんです。
 
お金が集まらないとそもそもスタートを切れないし、劇場オーナーが「GO」を出さないと、作品を作ったところで上演できないので、ここはメチャクチャ大事です。
 
 

一つの舞台作品がウン千億円を稼ぎ出す世界

 
ちなみに、「ブロードウェイで公演をする」というのが「一体どれだけのチャレンジなのか?」「どれだけのスケール感がなのか?」をお伝えすると、あの超人気ミュージカル『ウィキッド』が企画立ち上げから、開幕までに要した時間が「14~5年」だそうです。
 
1つの作品を、ずーっと叩き続けるんです。
 
日本だと「いつまで同じ作品をしがんどんねん」と鼻で笑われて、イジられてしまうのですが、違うんです。
 
「(オン)ブロードウェイでロングラン公演を狙う」というのは上場企業を作るスケールでして、ちなみに、ミュージカル『えんとつ町のプペル』でいうと製作費が20億円チョイと言われています。
 
「20億円かけて作っても、お客さんが入らなかったら3週間で閉じてしまう」という世界線です。
 
なので、皆、命懸けなんですね。
 
ちなみに「ヒットしたらどんなもんなのよ?」というところでいうと、それこそミュージカル『ウィキッド』でいうと、1週間の売上が2億円とかです。
 
毎月8億円なので、年間100億円です。
 
これが、20年以上続いているので、累計の売上が2000億円以上です。
 
ちなみに、これは(日本などの)地方公演の売上を抜いた金額です。
 
「一つの舞台作品がウン千億円を稼ぎ出す」という漫画みたいなアメリカンドリームがあるから、世界中のクリエイターや世界中の投資家が集まって、大量出血上等の骨肉の争いが繰り広げられており、僕らもそこに参戦して、現在、ファーストラウンドで勝ち上がって、セカンドラウンドに入っている感じです。
 
 

「投資家さんを惚れさせるスケジュール」がある

 
ちなみに「ネームバリューで座組が決められる」という方程式のような進め方に疑問を抱いているのはコッチの人も同じで、でも投資家からすると参考資料が「リーディング公演(本読み公演)」と「スタッフのネームバリュー」ぐらいしかないので仕方がない部分もあります。
 
そこで、ウチのチームが決めたのは「西野亮廣自体を投資家に売り込む」というやり方で、要するにブロードウェイの投資家さん達に「なんか、日本の西野って面白くね?」「西野に賭けたら、ワンチャンなんとかなるんじゃね?」と思っていただいて、「『作品の力』と『西野の可能性』にお金を出してもらおう!」という感じで進めております。
 
これは、ブロードウェイの酸いも甘いも知り尽くしたミュージカル『えんとつ町のプペル』のプロデューサーのミーガン・アンが打ち出した戦略で、実は今のところ上手くハマっています。
 
というわけで昨日も、演出家候補との顔合わせを散々した後に、「ブロードウェイの投資家さんと会って、西野が考えていることを投資家さんに語って、惚れさせる」という夜がありました。
 
「投資家さんを惚れさせるスケジュール」が組まれているんです(笑)
 
でも、そこで「AKIHIRO NISHINOにお金を出すよ」となれば、「ブロードウェイでは知名度は無くても、実力的には世界トップクラスのスタッフ」を引っ張ってこれるので、勝ち方としては、そっちの方が痛快です。
 
明日は朝イチでインタビュー取材が入っていて、その後はミュージカル『えんとつ町のプペル』を上演する劇場の候補を何件かまわって、その後にまた演出家候補との『顔合わせ』があって、その後にまた投資家さんとの顔合わせがあります。
 
先ほど申し上げたアメリカンドリームは、この延長線上にしかなくて、とにかく今は一つずつ一つずつ進めているところです。
 
日本では、まったく知られていないブロードウェイ戦の進め方ですが、これから挑戦する後輩達は「ブロードウェイに作品を上げるには、こういう手順を踏まなきゃいけない」という現実を知っておいた方がいいと思ったので、今日はこんな話をさせていただきました。
 
明後日はサンフランシスコに飛んで『サンフランシスコ国際映画祭』に参加します。
 
そっちはそっちで別の世界があるので、また現地レポートをさせていただきます。
 
地球の裏側で今日もジタバタ頑張ってます!
 
 

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