『事業計画』は、それほど重要じゃない

2023年12月12日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/678126

「事業計画」は、それほど重要じゃない。 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/678126

  
 

「ヒットサービスが出ていない=ダメ」というのは…

 
先日、僕の地元の連中が「『令和の虎』から生まれたヒットサービスってあるの?」という話をしていて、「あれは、『マネーの虎』時代から、ヒットサービスを生み出すことを目的とした番組じゃなくて、詰めが甘い起業家がガンづめされているところを皆で見る公開処刑ショーだからね」という結論になりかけたんです。
 
ただ、僕はその結論には少しだけ反対で、「ヒットサービスが出ていない=ダメ」というのは、「起業」の現実を何も分かってないとしか思えない。
 
というのも、「そもそも新しいサービスの成功確率がどれだけだと思ってんだよ」という話で、「新しいサービス」なんて、ほとんど失敗するんです。
 
なので、虎の皆様から「面白いね」というお墨付きをもらった事業でも、当然、高い確率で失敗しちゃうのですが、新規事業ってそんなもんなんです。
 
プロ野球選手がマックスでも3割しか打てないような感じです。
 
たしかに、「詰めが甘い志願者(詰めが甘いプレゼン)の方が番組が盛り上がる」という側面はあるので、そういう人を選ぶと自ずと失敗する確率も上がると思うのですが、だからといって「番組のエコシステムに欠陥がある」という結論は少し雑な気がします。
 
「Amazonが、イーロンマスクが、ホリエモンが、これまで、どれだけコケてきたと思ってんだよ」という話なので。
 
 

事業計画書なんて「お箸の持ち方が綺麗」とか「字が綺麗」とか、その程度

 
そんなこんなで、今日ここでお話ししたいのは、「事業内容(事業計画書)」についてです。
 
『令和の虎』だと、「事業内容」のプレゼンがあって、それに対して、虎の皆様がヒアリングをして、良し悪しを決めて、お金を出すか出さないかを決めるわけですが、ぶっちゃけ、その時点で事業内容に穴が見つからなくて、虎からのお金が集まったとしても、上手くいかないことがあるわけじゃないですか?
 
言ってしまったら、事業内容(事業計画書)って、その程度のものなんです。
 
今日のタイトルにありますが「お箸の持ち方が綺麗だから、親からキチンと教育を受けて来たんだね」とか、「字が綺麗だから、丁寧な子なんだね」とか、それぐらいしか量れない。
 
もっと言うと、まったく同じ事業計画でも年商100億円の会社を作れる人もいれば、会社を倒産させる人もいる。
 
事業計画書って、「論理的に考えることができる子かどうか?」を推し量るぐらいしか出来なくて、「論理的思考」は起業のドレスコードではあるのですが、起業家に最も必要な「実行力」まで推し量ることはできない。
 
でも、やっぱり最後の最後は「その計画を、やりきるかどうか」が大事なわけで、なので、僕が虎だったら、やっぱり見るのは「事業計画」じゃなくて、「事業計画」を話のネタにした時の「受け答え」であり、「人間性」になってくると思います。
 
というのも、繰り返しになりますが事業なんて一発目から上手くいくことなんて無いから。
 
志願者は「それでも、この子のチャレンジを応援したい」と思わせることが大事で、
さらには、「今回のチャレンジで上手くいくかどうかは分からないけど、この子なら、そのうち一発当てるだろうな」と思わせることが大事。
 
今、この瞬間、事業計画書をせっせと書いている若手の皆様に一言言わせていただくと、「事業計画も大事だけど、お前が面白いかどうかの方が遥かに大事だぞ!」といったところです。
 
 

最後の最後は「その計画を誰が実行するのか?」

 
昨日の夜中、ZOOMのミーティングが一本ありました。
 
ブロードウェイで数々の有名作品を今現在手掛けている仕掛け人との「顔合わせ&ディスカッション」です。
 
一昨日までニューヨークにいた理由がブロードウェイのクリエイターとの「顔合わせ&ディスカッション」だったわけですが、日本に帰ってきても、こうしてZOOMで「顔合わせ&ディスカッション」を繰り返しているわけです。
 
これはブロードウェイのプロデューサーの言葉であり、昨日のミーティングでご一緒させていただいたブロードウェイの仕掛け人の方も、まったく同じコトを言っていたのですが、「ミュージカル『えんとつ町のプペル』をブロードウェイで浸透させることと、AKI(西野)の顔とキャラクターをブロードウェイのクリエイター達に売ることはイコールだ」と。
 
「『作品だけ走らせる』なんてことは絶対に無い」と言うんです。
 
というのも、ブロードウェイの場合、「投資家さんにお金を出してもらって、ようやくスタート」みたいな世界なので、「誰がこの作品のハンドルを握っているのか?」がメチャクチャ大事で、そこを見られるんです。
 
要するに「『えんとつ町のプペル』という作品が沈みかけた時に、なんとか持ち直す力を持っている人間が、チーム『えんとつ町のプペル』の中にいるのか?」という部分。
 
ここの確認が取れない限り、投資家はお金を出せないので、そもそもブロードウェイの挑戦を始めることができないんですね。
 
これでいうと、『えんとつ町のプペル』は事業計画書みたいなもので、最後の最後は、「その計画を誰が実行するのか?」が見られる。
 
これは業界関係なく、国関係なく、どこの世界でも同じこと。
 
なので、見事な事業計画を立てて悦に入っている場合じゃないです。
 
最後に問われるのは、「人間力」です。
 
ここは忘れないでね。
 
 

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