「主催者」の痛みを想像する努力

2023年10月12日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/633379

主催者が背負う痛みを想像する | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/633379

 
 

5ヶ月前に幕張メッセを押さえてみて分かったこと

 
毎日Voicyを配信していると、ついつい、役に立つ情報(ためになるお話)を発信しちゃうのですが…いや、まぁ、役に立たない情報を発信するよりかは、そりゃ役に立つ情報を発信した方が良いのかもしれませんが、一方で気をつけなきゃいけないのは、「その情報を発信するのは僕じゃないといけないのか?」という部分です。
 
おそらく「役に立つ話」よりも、「あまり役には立たなくても僕の口からじゃないと聞けない話」の方が価値が高いハズで、ここを見誤った瞬間に音声パーソナリティーはラットレースに巻き込まれて、疲弊していくのだと思います。
 
そんなこんなで、今日は、おそらく西野亮廣からしか聴けない「5ヶ月前に幕張メッセを押さえてみて分かったこと」というお話をしたいと思います。
 
皆さんお察しの通り、今月末に幕張メッセで開催される狂気の盆踊りイベント『えんとつ町の”踊る”ハロウィンナイト』のお話でございます。
 
始まりは今年の5月です。
 
ロザリーナがナメた仕事をしたので、酒場に呼び出してガチ説教する会があったんです(笑)
 
僕とロザリーナと、あとは舞台まわりのお仕事でいつもお世話になっているイジツさんの3人です。
 
その途中、ロザリーナがラジオの生放送か何かが入っていて、僕とイジツさんは、そこまでにまぁまぁ呑んでたのですが、ロザリーナが「生放送終わり、戻ってくるんで、まだ呑んでてもらっていいっすか?」と遺言を残して生放送に行っちゃって…イジツさんと第二ラウンドに臨むことになったんです。
 
その時点で、僕はまぁまぁ酔っ払ってました。
 
その酔っぱらいにつけ込んだのがイジツさんで、「西野さん。5ヶ月後の幕張メッセが空いてるんですけども、ハロウィン盆踊りイベントやりません?」という豪速球をブチ込んでこられたわけです。
 
まず「ハロウィン盆踊り」が何か分からないのですが、それより何より、僕もこの世界に長くいるので「5ヶ月後の幕張メッセ」の難易度(面倒)は分かるんです。
 
「一筋縄ではいかない」ということは分かるんです。
 
でも、これって、僕にとっても、イジツさんにとっても、やらなくてもいいことじゃないですか?
 
5ヶ月後に幕張メッセでイベントをしなくても、僕らの仕事はまわっているので。
 
ここまで(気持ちが良いぐらいに)「やらなくてもいいこと」もなかなか無いのですが、その「やらなくてもいいこと」に対して、僕の目の前にいるイジツさんは「僕もやるので、一緒にやりませんか?」と言っておられるわけで、「ここで引いたら、エンターテイナーとしては終わりだな」と思って、その席で「やりましょう」と決めて、その席でスタッフに連絡して「初回ミーティング」のスケジュールを決めました。
 
ちなみに「5ヶ月後の幕張メッセ」と言っていますが、これはくれぐれも「準備期間が5ヶ月間」というわけじゃなくて、僕ら二人でいうと7月に『テイラーバートン』という舞台が控えていたり、5月〜10月の間までにやらなきゃいけない仕事がビッチリ詰まっていて、なので、「その合間を縫って、幕張メッセの準備をしなきゃいけない」というハードモードです。
 
 

「クラウドファンディング」という選択肢があって良かった

 
そんなこんなでプロジェクトを走らせてみたのですが、まず感じたのが「クラウドファンディングという選択肢があって良かった」ということ。
 
今回は、いつも応援してくださっている皆様への感謝を込めて「中学生以下550円、5歳以下無料」というトチ狂った料金設定にしたのですが、それに合わせてイベントのクオリティーを下げてしまっては意味がないので、チケット代とは別で予算を用意しなきゃいけなくて、それもあって、クラウドファンディングのプロジェクトを何個も立ち上げたんです。
 
そのクラウドファンディングの累計支援額(売り上げ)は、今朝の時点で「5,458万7,800円」に上ります。
 
当然、ここからサイト手数料やら「返礼品」の制作費や配送料やらが引かれるわけですが、でも、あとは「イベントの制作費」に充てられるわけで、やっぱりこれは大きな力になりました。
 
逆に言うと、クラウドファンディングが無かったら、子供のチケット料金は大きく値上がりしていたわけで、あらためて「クラウドファンディング」という選択肢を持つプレイヤーと持たないプレイヤーの可能性の差を知りました。
 
 

「主催者」が背負っているモノの重さ

 
次に、これは今回の「幕張メッセ」に限らず、「日本武道館」でライブをする時もそうだし、それ以外の大型イベントを仕掛ける時も感じることなのですが、この手のイベントを仕掛ける時って、イベントの予算感をチーム全体に共有しておいた方が良いように思います。
 
これは結構生々しい話なのですが、今回の『えんとつ町の”踊る”ハロウィンナイト』はCHIMNEY TOWNじゃなくて、SHOW DESIGNという会社さんが主催で、予算面でもSHOW DESIGNさんが責任を背負っているんですね。
 
で、これはあまりにも重い責任なので、一人にはしたくないので、主催する会社の人間でも何でもないのに「予算会議」に参加させてもらっているんです。
 
すると、彼らが背負っているモノの重さがより鮮明に分かるので、「その負担を少しでも減らしてあげよう」という気持ちが芽生え、それこそクラウドファンディングをポコポコ立ちあげては支援を続けているわけですが、ただ、ほとんどの人はSHOW DESIGNさんが背負っているものの大きさを知らない。
 
なので、側から見ていると、「そこはもうちょっと協力してあげて」と思うことがあったりするのですが、ただ、僕らは往々にして「主催する会社」を実態のない神様のように捉えがちで、そこに「人がいる」ということを忘れてしまいがちです。
 
今年、堀江さんが別府で「温泉ぶっかけフェス」という狂気のイベントを主催されていましたが、あれだって、僕らゲストが飲んだり食ったりしている間、堀江さんが方々に出向いて、頭を下げて資金繰りをしたり、集客をしたりしてくださったおかげで成り立っているわけで…周りの人間は、彼が背負ったその痛みを想像することを放棄しちゃダメだよなぁと思います。
 
ただ、それもこれも、「どれだけのものを背負っているか?」を数字で共有してもらわないと、ちょっと分かりにくい部分もあって、そこが共有されないと、まわりにいる人間はどこかで「潤沢な予算があるんじゃねえの?」という勘違いをしてしまう。
 
この手の祭りは「感動」も「痛み」もシェアした方が面白いと思うので、「主催者が背負いすぎない仕組み作り(※例=予算会議にゲストも参加)」は大切だなぁと思いました。
 
本番に向けて今日も主催者さんが走り回っています。
 
一人にはさせたくないので、目を向けていただけると嬉しいです。
 
 

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【注意】
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